浜岡原子力発電所停止要請

浜岡原発の停止を菅首相が中部電力に要請した。これ自体はすばらしいことだと思う。この原発は近い将来起こるであろう東海地震のエリアの真ん中に位置しており、福島並の津波がおこるとまた想定外の事象が起こる可能性が指摘されており、今日本各地に設置されている原子力発電所の中では一番危険性の大きいものとして考えられている。

でもこの停止要請は関係部署との協議の末、決定したわけではないみたい。新聞を読むと中部電力に停止要請の記者会見をすると通告したのは会見開始の40分前と書かれている。今中部電力をはじめ西の電力会社は関東地区に電力を送っているけれども浜岡原発が停止することにより中部電路区の発電量の12%余りが失われることになるらしい。当然関東地区への送電はストップせざるを得ない状況が想定されるし、トヨタをはじめとする製造業にも影響が出かねない。一部のマスコミはこの停止要請が菅首相のリーダーシップを印象付け政権維持の一つの施策ではないかとも言われている。そうでなくて真摯に検討した結果だと思いたい。そうは言ってもやはり唐突な印象をもたざるを得ない。津波防止用の堤防ができる2年間停止ということらしいけれども、その間ここで働いている人たちはどうすればいいのだろうか

?2年間国が補償するわけではないし、別の仕事を探しなさいということなのか?じゃあ再開する2年後にはどうするんだろう?ここだけが危険なわけではないと思う。すべての原発を同じレベルで検討してその結果を公表した上で処置をすべきだったのではないだろうか?中部電力はこの発電所を停止した場合、他の火力発電所を再開して需要にこたえるんだろうけどそのコストは誰が負担するの?やっぱり我々だよね。東京電力の補償費用も結局は使用電気料金に跳ね返ってくることが検討されているらしい。緊急避難的に十分な検討もなされずに施策が出されると困るのは私たち。この停止要請ってやはり思いつきでしかないのかな?