サークル活動 

高校でスポーツをやっていなかったので大学からでも始められるスポーツということで選んだのがア

ーチェリー。そうはいっても体育会系だからしんどいだろうなと思ってある程度の覚悟は決めていまし

たが・・・・・

4月の初めは各サークルが新入生の勧誘に目の色を変えてます。正門からはいってちょっとした坂道が

続いている両脇に会議用のテーブルと看板と先輩たちが。

体育会系・文化系入り混じって新入生の争奪戦を繰り広げています。

「君 新入生?もうクラブ決めた?大学はいったらクラブ活動は必須だよ」

「先輩からテキストもらえるしテストの要点も教えてもらえるから」「友達もすぐできるよ」といろんな

トークでなんとか自分たちのクラブに入部させようとしています。

僕が最初につかまったのがアメリカンフットボールのいかつい先輩たち。防具をつけたユニフォーム姿。手にはヘルメット。

いきなり34人に囲まれます。

「君 いい身体してるね もうクラブ決めた?アメリカンフットボールって知ってる?」

「どう一緒にやらない?きつそうに見えるけど防具付けてるからあんまり怪我はしないし、10メートル全力でダッシュできれば十分」

「週に3回午後から練習するだけだからね。普通は」

「アーチェリー部さがしてるんです」ちょっと声が小さくなる

「アーチェリー?あんまり聞かないな」

「そんなサークルあったけ?」

「以前あったような気がするけど今無いんじゃない」

「運動やろうと思ってるんだったらこの際どう?アメリカンフットボール。女の子に人気があるから。だまされたと思って練習見に来て」

そんな会話をたまたま通りかかった先輩が運よくアーチェリー部の先輩。

「私はだれでしょ?」と今話をしていたアメリカンフットボールの先輩の頭を軽くこづく。

「確か一緒のクラスだよね。よく話をしてるよね。ある意味友達だよね。アーチェリーやってるの知ってるよね。アーチェリー部を知らないなんてほんとかな?」

「そう言えばアーチェリーやってるって言ってたね。そうだったね」とありえない会話が。

とにかく先輩が無事アーチェリー部のエリアに案内。

「ところでソフトボールとかサッカー好き?アーチェリーは当たり前だけど他のスポーツもそこそこやるからね うちのサークルは」

連れていかれた机の後ろに「アーチェリー愛好会」と書かれた看板が。「愛好会って?」

「うちはまだ体育会にはいっていないから」

「リーグ戦はあるけど未加盟校リーグ戦」

どういうことかというと体育会にはいるためにはいろんな手続きがあって愛好会から同好会そして部になる過程で大学が認めてくれる。その間に未加盟校リーグ戦 準加盟校リーグ戦をクリアしてリーグ戦にとけっこうマイナーなスポーツなのにステップを踏まなくっちゃいけない。そしてこの愛好会のメンバーは純粋にアーチェリーだけがやりたいわけじゃなく合間にはソフトボールやサッカーもやりたいという人達の集まりだったのです。だから試合のない土日は有志が集まってというか半強制に近いけど、ソフトボールしたりサッカーしたり。普通は練習するでしょ。

部室の場所を教えてもらいます。建物の地下に学生ホールが。そのホールの中は文科系であろうが体育会系であろうが愛好会や同好会が会議テーブルをを2つか3つくっつけてスペースを確保し周囲にロッカーを置いて他のサークルの侵入を防ぐという陣取り合戦。隙があると少しづつ侵食するまたはされるということを年中やってるらしい。そんな場所です。したがって朝から夕方まで誰かがそのスペースを守るために留守番をしなくっちゃいけないらしい。なぜそう思ったかというと四六時中、だれかがいるんです。どのサークルも。ほんとは授業がなかったりさぼったりした人なんだけどね。

とはいえそのサークルに加入しているメンバーが多い方がやっぱりスペースも広くなる。そうはいってもある意味油断大敵 弱肉強食の世界。境界線の確認は毎日行われていました.体育の授業って