大学のアーチェリー愛好会の練習場は銀座の当時のヤマハビルの屋上にありました。
愛好会の所属メンバーだけの専用ではなくいろな人が来て練習です。
アーチェリー愛好会は練習の時間も決まって無く勝手に行って勝手に練習して帰るという自由そのもの。
とは言え 私は銀座なんて行ったことがありませんでしたからね~
先輩が練習に行くのに引っ付いて行ってました。
何しろ地下鉄なんて初めてだし 練習終わってどうやって国分寺の寮迄帰るのかも知らいない田舎者でしたからね~
ある時 練習してると学生服着た小柄な人が・・・・
「金子先輩久しぶりですね~」と二年生の佐藤先輩が。
「よっ たまには顔出さないと忘れられたら困るしね」
「そっちは?」
「新入生の斎藤です。斉藤 金子先輩に挨拶して」と佐藤先輩が。
「1年生の斉藤です。よろしくお願いします」
「おお こっちこそよろしくな。就職活動で忙しいからあまり顔出さないけど覚えといてよ」
「ちょっと弓 貸してみ」と言って私の弓を取って的に向かってゲンを引き絞るかと思えば・・・・
途中でやめて「これ きついな~ 無理 練習辞めてコーヒー飲みに行くぞ」と。
佐藤先輩 引き連れてきた1年生に向かって「はい 練習終わり 金子先輩がコーヒーご馳走してくれるから」ってサッサと弓を片付け始めました。
銀座の練習場に到着して30分後の出来事でしたね~
まあ愛好会。練習よりもサッカーやソフトボールが大事。まして4年生の先輩の一言ですからね~
たった30分で練習が終わっちゃいました。
そして7~8名が金子先輩の後をぞろぞろと。
当時の弓って弦をはずしてケースに入れても170センチを超えてました。今は三分割になるので小さなケースなんですけどね。
自分よりも高いアーチェリーの入ったケースを肩に担いだ集団がぞろぞろと銀座の街を・・・・・
行きかう人の視線が恥ずかしかったですね~
金子先輩が佐藤先輩にぼそぼそと。
「全員のコーヒー代って無理。1年生だけ奢るからあとは自腹ね。自腹。わかった?」
「まあ仕方ないですかね 先輩の要望飲みましょう」と佐藤先輩。
喫茶店入っても長いケースの置き場所に困ったのはそのあとでした